カイエンペッパー/唐辛子/トウガラシ[かいえんぺっぱー/とうがらし]

カイエンペッパーの概要

カイエンペッパーはナス科に属し、日本ではいわゆる唐辛子(とうがらし)のことを指します。古くはヨーロッパにおいて高価であった黒胡椒(くろこしょう)の代用として普及していたもので、もともとはスペインにコロンブスが持ち帰ったことが始まりです。利用されるのは、カイエンペッパーの果実を乾燥させたもので、原産地を南アメリカとするカイエンペッパーは多年生低木となります。主に食欲増進や消化不良に対する健胃薬として使われるもので、有効成分ではビタミンCやカプサンチンと呼ばれるカロテノイド色素、及びカプサイシンと呼ばれる辛味成分があります。また、カプサイシンには鎮静作用があるとされ、これはサブスタンスPと言われる末梢神経の神経伝達物質を枯渇させることにより生まれる働きです。そのため、カイエンペッパーの外用によって関節炎や糖尿病からくる神経障害、帯状疱疹後における神経痛といった症状にチンキ剤や軟膏剤といった形式で使われています。更に、アドレナリン分泌を向上させる働きがカプサイシンにあるとされていて、これはカプサイシンが交感神経系に働きかけるからだと言われています。その他、養毛や育毛に対して、ローション剤に無水エタノールによって抽出したチンキ剤を加えて利用されることもあります。

カイエンペッパー/唐辛子/トウガラシ/ハーブで期待される効能・効果

鎮痛、健胃作用、局所充血など。主に疼痛といった神経痛や筋肉痛、食欲不振の改善に対して利用されています。使用を控えるケースでは、カイエンペッパー製剤に対してアレルギー反応を示す方や、皮膚において傷ついた箇所となります。副作用では、過敏反応による蕁麻疹といった症状が現れることもあります。カイエンペッパーに含有される成分では、ビタミンCやサポニン、β-カロテンやカプサンチンといったカロテノイド類、カプサイシンといった酸アミド系辛味成分などがあります。