薺/ナズナ[なずな]

ナズナの概要

ナズナは春の七草の一つとして広く知られている植物で、七草粥をはじめサラダ、浸し物や和え物、お吸い物、炒め物などに使われています。特にナズナのサラダとしての利用は世界的にもよく知られているものとなっています。また、薬草としても世界各地で知られており、幅広く利用されている植物の一つになります。別名ではシャミセングサ、ペンペングサなどと呼ばれており、ナズナの近縁種ではシェパーズパースといった植物があります。こちらは西洋のハーブになります。ナズナは日本各地の路上や草地などに見られ、成長すると凡そ二十五センチ程度に達する二年草となります。分岐する茎は直立し、小さな花を二月から六月にかけてつけます。その形状は十字状になっており、色は白色になっています。逆三角形をした鞘は扁平となっており、中に数十個の小さな種子が入っています。ナズナに含有される成分では、アセチルコリン、ブルミン酸、サポニン、シトステロール、チラミン、コリン、フマル酸、アミノアルコール、フラボノイド、ヒスタミンといったものがあります。

ナズナ/薬草で期待される効能・効果

殺菌・消炎・止血・血液循環促進・抗菌・利尿・収斂・血液低下・解熱作用など。一般には、胃腸の障害である下痢や便秘、習慣生活病である動脈硬化や高血圧、膀胱炎及び尿道炎、目の充血、分娩及び産後における出血、月経過多といった症状に対してその改善目的で利用されています。利用する際は、全草を四月から七月にかけて採取し、これを乾燥させて水で煎じられたものが飲用されています。尚、妊娠中の女性の場合、分娩を除いて使用を控える方が良いとされています。