クサヤの概要
クサヤは節約志向の結果誕生したと言われており、かつては塩水を一回使用したからといってそれを捨てることはなかったようです。使用した塩水に新たに塩水を加え続けて利用していたため、桶の底に塩と魚肉片が入り混じって蓄積し、これが発酵して、クサヤが生まれたと考えられています。似たような種類では、フナ寿司や卯の花漬け、へしこ、切り込みなどがあります。フナ寿司は、国内で一番古いなれ寿司と考えられており、特有の匂いを放ちます。卯の花漬けは元来なれ寿司だったと言われており、イワシを酢漬けにし、その腹部に飯を詰め込んだものだったそうです。現在、酢漬けにしたイワシにオカラを用いています。へしこは原料にイワシやコハダ、タラ、アジなどが使われており、これらの魚を塩漬けにして、更に赤唐辛子や糠などで漬けたものです。切り込みは、その名の通りハタハタやニシンといった魚を切り、塩と麹を用いて漬けた種類です。
クサヤ/期待される効能・効果
クサヤには、骨や肝臓を丈夫にする働きがあると言われています。また、動脈硬化の予防にもくさやが有用とされます。含有されるくさやの成分は特に目立ったものはありませんが、カリウムやカルシウムなどがあります。カリウムは細胞内における酵素反応を調節する作用があると言われており、エネルギー代謝を円滑にし、細胞が適正に活動できる状況を作り上げる働きがあると言われています。また、腎臓においてナトリウムが再吸収されてしまうのを抑え、それを尿として体外へ排泄するよう促進させる作用があると考えられています。このため、血圧が下がり、延いては高血圧を防ぐのに有用とされます。カルシウムは骨や歯を形成するのに重要な成分であると言われている他、神経の興奮を抑制することからイライラ感を鎮める作用があると考えられています。また、細胞の情報伝達や筋肉収縮、血液凝固などにも関与していると言われています。