エストラゴン

エストラゴンの概要

もともとギリシャで薬草として用いられていましたが、十六世紀頃からスパイスとしても使われるようになったそうです。日本へは大正の初めに伝来し、当時の日本でも薬草の見本として育てられていたようです。現在ではフランス料理に欠かすことの出来ないスパイスになっており、シチューやデザートからドレッシング、特にエスカルゴ料理などで幅広く使われます。種類ではフランス種とロシア種があり、前者はフレンチタラゴンと言います。多くのハーブスパイスはこれにあたります。後者はロシアンタラゴンと呼び、芳香性に優れないことからあまり流通していません。ちなみにエストラゴンはフランスでの名称であり、英名ではタラゴンと言います。

エストラゴン/期待される効能・効果

含有される成分にフェランドレン、カンフェン、アネトール、メチルシャビコール、ミルセン、オイゲノール、オシメンなどがあります。フェランドレンは強壮、カンフェンには抗菌や粘液溶解の働き、アネトールには強壮、抗菌作用及び鎮静の働き、メチルシャビコールには鎮静、抗菌作用、ミルセンには肝機能及び腎機能向上、オイゲノールには鎮静といった働きがそれぞれにあると考えられています。これらはいずれも芳香成分ですが、他にもβカロテンの免疫強化やカリウムの高血圧予防なども期待されるところです。更にエストラゴンには芳香成分が多く含まれており、これらが消化を活発にして食欲を促す効果もあります。かつては鎮痛薬として用いられていたこともあったようです。