べったら漬け

べったら漬けの概要

江戸時代には食べ物の内、甘いものが珍重されおり、当時、大根麹漬けが恵比寿講の市で売り出したのがべったら漬けの起源とされます。この恵比寿講の市は、現在の東京の日本橋に位置する恵比寿神社の恵比寿講前夜祭に相当するべったら市のことです。べったら漬け(べったらづけ)の種類では紅鮭はさみ漬け、大根なた割漬け、三升漬け、ニシン漬け、ハタハタずし、かぶらずし、豆腐蓉(とうふよう)、川漬け、三五八漬けなどがあります。紅鮭はさみ漬けは、北海道で作られており、甘口麹を用いて、ニンジンやベニザケ、コンブ、キャベツなどを重ねて漬けたものです。大根なた割漬けは秋田で作られており、大根をナタ割りして漬けたものです。三升漬けは千葉県房総で作られており、一升の比率でナス、ショウユ、米麹を漬けたものです。ニシン漬けは、北海道で生産されており、乳酸の発酵は行いません。甘口麹を用いて、数の子と同時に身欠ニシン及び野菜を漬けたものです。ハタハタずしは正月に用いられる料理で、秋田県で作られています。麹を用いてハタハタを漬けたもので、ブリコと呼ばれる卵を腹に孕んだハタハタを使います。かぶらずしは、富山や石川県の郷土料理で知られており、麹を用いて、蕪に薄切りした鯖及びブリを挟んで漬けたものです。

べったら漬け/期待される効能・効果

べったらづけには、便秘や味覚の働きを保つのを改善する作用があると言われています。また、消化を促したり、糖尿病や動脈硬化の予防にもべったらづけが有用とされます。含有されるべったらづけの成分には食物繊維や鉄、亜鉛、カリウム、カルシウム、ナトリウムなどがあります。食物繊維は腸内善玉菌を増やし、活発化させると共に排便量を増加させる働きがあると言われています。鉄はミオグロビンと呼ばれる蛋白質や赤血球のヘモグロビンの構成成分です。また、酸素を運んだり、それを細胞へ取り込ませるのに関与しています。亜鉛は、インスリン合成、糖質代謝、免疫反応、DNA合成などに関与する酵素成分として、その作用を補助すると言われています。カリウムは、細胞浸透圧を調整したり、細胞内における酵素反応をコントロールする作用があるとされます。カルシウムは、神経興奮抑制、筋肉収縮、硬組織生成、細胞情報伝達などの作用があると言われています。