味噌漬け/ミソヅケ

味噌漬け/ミソヅケの概要

味噌漬けに関しては、中国の文献では六世紀頃に醤(ひしお)の漬物に関することが記録されています。この醤は、醤油や味噌の原料となるもので、斉民要術(せいみんようじゅつ)と呼ばれる書物から、キュウリやウリが用いられていたとされます。味噌漬けの種類では、金婚漬け(きんこんづけ)、養肝漬け(ようかんづけ)、西京漬け(さいきょうづけ)、やたら漬けといったものがあります。金婚漬けは、岩手県で生産されており、コンブでニンジンや牛蒡、大根を巻き、それをシロウリの種を除去した部分に詰めて味噌床に漬けたものです。養肝漬けは、三重県で作られており、強い風味があります。大根やナス、キュウリ、紫蘇の実、ウリなどをシロウリ内に詰めてミソヅケにしたものです。西京漬けは、京都で作られており、西京白味噌が用いられます。これに肉、或いは魚であるサワラやギンダラ、アマダイなどを漬け込んだものです。やたら漬けは、山形県で作られており、野菜のミソヅケです。牛蒡や大根、ニンジンなど様々な野菜がミソヅケに用いられます。

味噌漬け/期待される効能・効果

便秘や味覚の働きを保つのを改善させる作用があると言われています。また、糖尿病や動脈硬化の予防にミソヅケが有用とされます。含有される味噌漬けの成分では、食物繊維や乳酸菌、銅、亜鉛、鉄、マンガン、ナトリウムなどがあります。食物繊維は生活習慣病である癌や糖尿病、動脈硬化などを予防する働きがあると言われています。これは腸内で有害物質や糖質、コレステロールなどの吸収を抑えたり、その排泄を促進させる作用があると考えられているためです。乳酸菌は、大腸の働きを活発にさせる作用があると言われています。銅は、鉄の吸収を補助する働きがあると言われています。また、様々な酵素成分になっているため、様々な代謝に関わっています。亜鉛は、インスリンや蛋白質合成、遺伝情報物質DNA合成、免疫反応、糖質代謝などに関与する酵素成分として、これらの作用を補助していると考えられています。鉄は、蛋白質である筋肉内のミオグロビン、そして赤血球のヘモグロビンの構成成分となっています。また、酸素を運んだり、細胞への酸素取り込みにも関わっています。マンガンは骨の発育促進の他、肝臓及び骨の酵素の働を活性化させる作用があると言われています。