英語で言うダイエタリー・サプリメントに因んで、日本でもほぼ同様の言葉が用いられており、つまり、健康補助食品や栄養補助食品のことを指していて、いわゆる健康食品と略されることもあります。成分としては、ビタミン・ミネラル類から薬草類、つまり動植物に関わるもので、他には食物線維や脂肪酸、アミノ酸、ファイトケミカルなどのサプリメントがあります。これらは、錠剤やドリンク剤、またカプセルや粉末といった形状で用いられ、体内において吸収される速さもそれぞれ異なります。
ハーブサプリメント
世界で利用される薬用植物のサプリメントですが、これはハーブをサプリメントとして用いたものとなります。こういった薬草(ハーブ)には、独特の刺激臭や味などがそれぞれにあり、人によっては不快なものとなることもあります。そのため、人気のあるハーブサプリメントは、チンキや搾汁液、錠剤などよりも「かぷせる」となります。このカプセルにはハードとソフトの「かぷせる」があり、ソフトカプセルはゼラチンで液状化された有効な養分を包み込んだものとなります。一方、ハードカプセルは、ハーブの有効な物質を粉末状にしたものや顆粒にしたものを入れたものです。通常、ハードとソフト共に、胃の中において数分で素早く溶け出しますが、中には直ぐに溶け出さないよう工夫された徐放剤や胃酸で溶けず、小腸に達してから溶け出す腸溶「かぷせる」があります。そして、チンキとはグリセリンやエタノール抽出によって薬用植物(ハーブ)から獲得するものですが、ハーブ独特の刺激臭や味といった理由から、あまり用いられていないのが現状です。また、アルコールに比較するとグリセリンは抽出効率が悪いと言われています。尚、ハーブサプリメントはチンキまたはエキスといった形状でないと期待される効能を得られないこともあり、他方、チンキとして用いても乾燥させた粉末を利用してもそのハーブサプリメントの効果が期待できる場合もあります。
ハーブティー
対象ハーブのエッセンスが独特の香りを放ち、その香りから効能を得られるケースでは、カプセルや錠剤は適しません。こういった場合、茶剤として用いることになります。此れは、植物から濃縮したエキスを抽出する過程で、そのエッセンスのほとんどが消失してしまうためです。一方、有効な養分が水に溶けにくい植物(ハーブ)では、これを茶剤として用いることはなく、このような場合は、カプセルや錠剤といった他の形状をとり、イチョウ葉エキスやセントジョーンズワートなどのサプリメント(ハーブ)が此れにあたります。ただ、ハーブティーは嗜好品として用いられることも多く、更に有効な養分の作用も緩やかなため、子供への利用が適していると言われています。
アロマ
芳香性を有する植物から抽出できるのが精油成分で、その対象は花や樹木となります。このオイルを用いて壮健を促し、それを保持するのがアロマセラピー、或いはアロマテラピーと呼ばれているものになります。このアロマセラピーは、英名での呼び名であり、日本において一般にはアロマテラピーと呼ばれることが多いようです。自然の芳香を意味するのが「アロマ」と言われるものであり、治療法を意味するのが「テラピー」となります。オイルには特有の作用があり、誤った使い方をしない限り、副作用はないと言われています。人間の体に現れる様々な不調を改善するために、近代医学による治療法に対して補助的に又は代替して用いられるものとなっています。多くの使い方を有するエッセンスですが、例えばマッサージや入浴、コスメティック、吸入、湿布などが該当します。使用には注意が必要とされていますが、此れは濃縮された植物の養分を有するためで、ある程度、精油を薄めることも必要になっています。マッサージなどでは、エッセンスと共にベースオイルが皮膚の毛穴を経由して血液に入り、そして吸収されます。これによって、細胞間に存在する体液へと浸透し、それぞれの精油の持つ特有の働きが作用することになります。また、多くのエッセンスは、強い抗菌作用と共に鎮痛作用があると言われています。更にこういった精油は、肉体にだけ作用するのではなく、精神面にも働きかけるとされています。こういったことが、肉体と精神面のバランスを調整し、促すことで病気を予防するのを補助するとされています。仮に、病気になったとしても、本来人間が持っている自然治癒力をアロマテラピーが刺激すると言われています。数千年の歴史を持つエッセンスですが、近代でも多くの研究がなされ、多くの報告がなされています。
組み合わせ
同じ食べ物にも相性の良い食べ合わせと悪い食べ合わせといったものがあり、これはサプリメントやハーブにも同じことが言えます。ミネラルで言えば亜鉛などが代表的で、この栄養素は他のミネラルと併用することでその吸収を阻害されてしまいます。また、食物繊維はミネラル及びビタミン類などサプリメントの吸収を妨害してしまうため、こういったケースでは二時間程度のずれを持たせて摂取するのが望ましいとされています。一方、ビタミンB群などのサプリメントは複数を同時に摂取することでエネルギー代謝を高める働きがあり、これらは組み合わせの良い摂取方法となります。
天然と合成
人間の体は数多くの成分が化学物質によって成り立っています。ところが、天然成分の方が合成された化学物質より好ましく思える傾向もあります。よく天然物質を売り物にしているサプリメントがありますが、基本的にサプリメントの効能は合成でも特に問題ないとされています。天然サプリメントの方が有効とされるケースでも、合成サプリメントには含まれていない他の養分が、その自然ものに含まれているからとされるのが一般的です。そして、合成サプリメントの方はその製造過程から含有される養分がハッキリとされていて、一方天然サプリメントの方は、有害な成分が含まれているケースもあります。合成、天然共に全く同じものしか含まれていないのなら、化学的にはどちらも全く同じものになります。従って、自然サプリメントのほうが合成よりも優れていると言う評価は間違っていると言うことができます。
オプティマム・ヘルス
健康を最適な状態で保持することをオプティマム・ヘルスと言い、詰まるところ、病気を患っていないだけではなく、個人レベルで積極的に壮健を維持し、また病気を予防するといった生活スタイルのことを指します。かつては、早期発見や早期治療という思考が一般的でしたが、時代が変遷して今では、病気の予防へその重点が置かれています。そのため、栄養食品などの摂取によって壮健への期待が注目されることになりました。また、米国に於いては非常に個人レベルでの健康管理意識が強く、それぞれがポジティブに、様々な健康法を導入している傾向があります。これは、日本とアメリカとでは、医療保険制度が違うためで、基本的に高額な医療費が必要とされるからです。