干しするめの概要
干しするめはもともと「すむれ」と呼んでいたそうで、これは墨を吐く生き物を意味していたとされます。平安時代の文献には献上品として朝廷に納められていたとする記録が残っているそうです。干しするめの種類では、一番、二番、五島スルメなどがあります。一番スルメは、原料にヤリイカやブドウイカ、ケンサキイカが用いられています。また、磨きスルメはこれらのイカからヒレと皮を除去したものです。二番スルメは一番より少し薄い肉になっており、干しするめの原料はスルメイカとなります。市場に出回っているものの多くは、このタイプと言われています。五島スルメは長崎県の五島列島付近で漁獲されたものを指しています。尚、一番、二番という呼び名は、江戸時代の頃のものがそのまま残っていると言われています。
干しするめ/期待される効能・効果
味覚の働きを保ち、その改善作用があると言われています。また貧血や目の疲れを改善したり、解毒作用もあるとされます。その他、肝機能を高めたり、糖尿病や動脈硬化の予防に干しするめが有用とされます。含有される干しするめの成分には、ベタインやタウリン、シトステロールなどがあります。ベタインは脂質代謝を高め、胆汁生成を促し、コレステロールを減少させる働きがあると言われています。また、肝機能を高める作用もあると考えられています。タウリンは目の疲れを改善したり、糖尿病を防ぐ作用があるとされます。また、肝臓の解毒作用や心機能を高めたり、血液内のコレステロールを減少させる働きがあると言われています。シトステロールはコレステロールが取り込まれてしまうのを邪魔する働きがあると言われているため、動脈硬化を防ぐのに役立つと考えられています。いわゆるステロール化合物です。