疣鯛/イボダイの概要
イボダイにおいてシズは関西の呼び名で、エボダイは東京での呼び名です。いぼおはお灸をした後に見られる黒っぽい斑点ですが、疣鯛の名称はこれに因んでいます。仲間となる疣鯛の種類では、シズやメダイがあります。シズはバターフィッシュのことで、関西で言うシズとは異なる種類です。見た目は類似していますが、別種になり北米沿岸に見られます。国内への輸入量が多いと言われており、加工品として干物などに利用され流通しています。新鮮であれば、刺身にも利用されますが、練り製品やかす漬け、味噌漬けといった加工品の形で使われることが多いとされます。水気を抜くため一夜干しすると、深みのある味を引き立たせ美味とされます。脂肪分は多いためエネルギー量も多く、魚の中では含有される蛋白質量もあまりないと言われています。
イボダイ/期待される効能・効果
疣鯛は癌の発生や血栓の形成を抑える働きや脳の働きを保つのを改善する作用があると言われています。また皮膚や粘膜を守ったり、骨を丈夫にする他、肝機能を高める役割があるとされます。その他、動脈硬化の予防にも疣鯛が役立つと考えられています。含有されるの成分では、ドコサヘキサエン酸(DHA)やエイコサペンタエン酸(EPA/IPA)、ビタミンA、鉄、カルシウムなどがあります。ドコサヘキサエン酸は脳細胞の活性化から記憶力を高める作用があるとされます。また、神経組織や情報伝達の働きを保ち、老人性認知症の改善に有用とされます。その他、アレルギー症状を緩和したり、コレステロールを減少させる働きがあると言われています。エイコサペンタエン酸は高血圧や動脈硬化の予防に有用とされ、血液の流動性を改善すると言われています。また、コレステロールを減少させたり、血栓の発生を抑制する作用があると言われており、この効果はDHAより優れていると考えられています。ビタミンAは皮膚や粘膜を丈夫にし、免疫力を向上させる作用があると言われています。鉄は酸素の運搬や細胞への酸素の取り込みに関与しており、貧血の予防に有用とされます。カルシウムはイライラを鎮めたり、骨を強化する効果があると考えられています。