田螺/タニシの概要
池や沼、水田などに見られる淡水性のものであり、日本各地に生息しています。南アメリカが原産とされるジャンボ・タニシはかつて西日本で養殖されていた種類です。こちらはリンゴガイ科に分類されているため、田螺科には属していません。仲間となる種類では、オオ・タニシやナガ・タニシ、マル・タニシがあります。オオ田螺は、同種のタイプよりも大きくなっています。カク・タニシは、その中でも特に角が大きいものを指していう呼び名です。ナガ田螺は、殻がスマートになっており、琵琶湖の特産にもなっています。マル田螺は数が減少し、食用にされることはあまりありません。国内では池や沼など、北海道から九州にわたる範囲に生息しています。尚、たにしそのものは別名で、ツボと呼ばれることもあります。
タニシ/期待される効能・効果
貧血を改善したり、骨を丈夫にする働きがあると言われています。また、味覚の働きを保つのを改善したり、肝機能を高める効果があるとされます。その他、糖尿病や高血圧、動脈硬化といった生活習慣病の予防にも有用とされます。含有される成分には、ベタインやタウリン、ビタミンB1・B2、亜鉛、カルシウムなどがあります。ベタインは胆汁生成を促し、脂質代謝を高め、コレステロールを減少させる効果があると言われています。また肝機能を高める役割もあるとされます。アミノ酸系の窒素化合物であり、旨み成分の一つでもあります。タウリンは、交感神経を緩和させて血圧正常化に作用する他、心機能を高める役割があると言われています。また、コレステロールの代謝を促してその排泄を進め、血液内のコレステロールを減少させる効果があると言われていることから動脈硬化の予防に役立つと考えられています。その他、眼精疲労を改善したり、糖尿病の予防にも有用とされます。ビタミンB1は脂質代謝の補酵素として作用したり、脳の中枢神経や末梢神経機能を正常に維持する働きがあると言われています。ビタミンB2は脂質や糖質、蛋白質を分解してエネルギーを作り出す上で、補酵素として補う役割があると言われています。また、発育のビタミンとも呼ばれており、皮膚や爪、髪の毛などの細胞再生に関わっています。その他、過酸化脂質分解作用があると言われており、酵素であるグルタチオン・ペルオキシダーゼと共に作用すると考えられています。つまり、ビタミンB2は発生した過酸化脂質を消してしまうのに対して、ビタミンEは過酸化脂質が作られてしまうのを抑制する働きがあると言われています。