螺/ツブ

螺/ツブの概要

ツブは最近、東南アジアから輸入される傾向にあり、これは漁獲量が低下しているためです。日本では、本州の中部より北側の砂泥底で水深およそ五百メートル前後の水域に螺が見られます。バイと言われることもありますが、これは日本海側で用いられている螺の別称です。もともとその形状が壷に良く似ているため、それが転訛して螺と言われるようになったそうです。仲間となる種類では、エゾバイやエゾボラ、ヒモマキバイ、バイがあります。エゾバイは固い殻を持っており、およそ数センチの大きさで小ぶりです。海岸の岩場を好み、東北より北側の海域に見られます。別名では、イソ螺とも呼ばれています。エゾボラはその形状も大きく、北海道より北側からオホーツク海に渡る範囲に見られます。ヒモマキバイは、殻表面に見られる筋が、紐を巻いたような形状をしていることに名称も因んでおり、東北から北海道にいたる範囲に見られます。バイは同種でウスイロバイやツバイ、エッチュウバイなどが存在しており、美味とされます。固い身を有し、厚い殻が特徴です。日本各地の沿岸に見られる種類です。

ツブ/期待される効能・効果

つぶは貧血を改善したり、肝機能を高める作用があると言われています。また、味覚の働きを保つのを改善したり、骨を丈夫にする役割があるとされます。その他、生活習慣病である高血圧や動脈硬化、糖尿病の予防にも役立つと考えられています。含有される成分では、ベタインやタウリン、カリウム、リンなどがあります。ベタインは胆汁生成を促し、脂質代謝を高め、コレステロールを減少させる働きがあると言われています。また、肝機能を向上させる作用もあるとされており、アミノ酸系の窒素化合物です。いわゆる旨み成分の一種でもあります。タウリンは肝臓の解毒作用や心機能を高める働きがあると言われています。また、コレステロールの代謝を促進し、その排泄を促すことから動脈硬化の予防に有用とされます。その他、眼精疲労を改善したり、糖尿病を予防する作用があると考えられています。カリウムは、細胞内の酵素反応を補助する他、ナトリウムと共に細胞浸透圧を維持する働きがあると言われています。リンは、骨や歯の形成をサポートする成分と考えられています。