山女/ヤマメ

山女/ヤマメの概要

ヤマメは体表に不規則な黒点と、薄い紫っぽい斑紋が見られます。また、青っぽい背部と淡赤褐色の体表をしており、多くが雄となります。サクラマスの河川残留タイプで、成長するとおよそ二十五センチ前後の体長になります。オイカワのことを関東ではヤマベと言いますが、地域によっては山女をヤマベと呼ぶこともあります。仲間となる種類ではサクラマスがあり、多くがメスで山女の降海タイプとなります。川の遡上を行う時期が、サクラの咲く時期に重なることや、体の一部が産卵期に桜色へ変化することなどが名称の由来とされます。市場へ流通しているのは鮮魚で、サケやマスの内、日本産のもので一番美味しいとも言われています。もともと、マスと言えばサクラマスのことを指していましたが、近年ではカラフトマスのことを指します。これはサケ属の内、一番漁獲量が減少したためです。その他、塩漬けにしたサクラマスをうす切りして押し寿司にしたものは、鱒のすしと呼ばれており、富山県の名物になっています。尚、山女そのものはヤマベの他、ヒラメや榎葉(えのは)とも呼ばれています。

ヤマメ/期待される効能・効果

山女は癌の発生を防いだり、骨を丈夫にする他、脳の機能を保つのを改善する作用があると言われています。また、高血圧や動脈硬化の予防にも有用とされます。含有される成分には、パントテン酸やビタミンB12・D、カリウム、カルシウムなどがあります。サクラマスと類似した成分を持っていますが、中でもパントテン酸とカルシウムはやまめの方が多いとされています。パントテン酸は糖質や脂質、蛋白質の代謝に関与しており、他にも神経伝達物質、副腎皮質ホルモン、免疫抗体などの合成に関わっています。ビタミンB12は神経機能や赤血球の生成に関わっています。ビタミンDは、カルシウムの吸収をサポートする働きがあると言われています。カリウムは、細胞浸透圧をコントロールしたり、細胞内の酵素反応を補助する作用があると考えられています。