香母酢/カボス

香母酢/カボスの概要

古くは橙(だいだい)のことをカブスと呼んでいたらしく、香母酢の名称もこれに因むのではないかと言われていますが、ハッキリとしたことは分かっていません。香母酢の原産地は竹田市及び臼杵市を含む大分県と考えられていますが、こちらも明確にはなっていないようです。ただ、今でも大分県の特産品となっており、古くは薬用として用いられていた経緯があります。また、酸味料用にも使われています。香母酢の外観は、スダチのそれと良く似ていると言われていますが、その大きさは香母酢の方が上です。日本料理である水炊きや河豚などに添えられる傾向にありますが、これは素材の風味を際立たせる爽快な芳香をかぼすが持っているからとされます。消化を促す成分としてリモネンやピネンといったものが含有されており、これらは芳香成分となります。また、カリウムが含まれていることから、利尿を促したり、高血圧の予防に有用とされ、体の中にある過剰なナトリウムの排泄も促します。更にビタミンCの含有量も多いことから、風邪に対する耐性を高め、免疫力を亢進させる作用があるとされます。

カボス/期待される効能・効果

血栓の発生を防いだり、癌の発生を抑える働きがあるとされます。また、利尿や消化を促したり、健胃、免疫亢進、疲労回復の作用もあると言われています。更に動脈硬化を予防するのにカボスが有用とされます。含有される成分ではテルペンや食物繊維、フラボノイド、クエン酸といったものがあります。食物繊維は腸内に存在する善玉菌を活性化させ、整腸作用や抗がんの働きがあるとされます。テルペンは自律神経のコントロールをすることから、興奮した神経を鎮静し、ストレスを解きほぐすのに有用とされます。またテルペンは芳香成分となります。フラボノイドはポリフェノールの仲間であり、且つ色素成分となります。利尿の働きがあるとされ、更に脳卒中や高血圧、老化、動脈硬化、癌の予防に役立つと言われています。