金柑/キンカン

金柑/キンカンの概要

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日本へは中国から江戸時代以降に薬用として伝わったとされますが、マルキンカンと呼ばれるものは、鎌倉時代から室町時代の間で渡来しているとされます。中国が原産地と言われており、マルが伝わってから長及び寧波キンカンが渡来したものと考えられています。薬用に使われていた経緯があることから風邪をひいた際などに現在も食される傾向にあります。日本では鹿児島県や宮崎県などが現在の産地として知られており、植物としてはキンカン属となるため、ミカン属には分類されません。仲間の種では豆・寧波・長寿・丸・長キンカンなどがあります。豆金柑は、観賞用として利用されており、実の色調は赤橙となります。寧波(にんぽうキンカン)は、芳香性が高く、強い甘味が特徴です。やや大きく、果実は丸型です。長寿は大粒となっており、浮き皮が見られます。丸は非常に小粒です。長金柑は少し小粒になっており、強い酸味があります。尚、姫橘(ひめたちばな)は当該フルーツの別名です。

金柑/期待される効能・効果

感染症、動脈硬化、糖尿病の予防に有用とされます。また、免疫力亢進やリラックスなどの作用もあるとされます。更に癌の発生を抑えたり、疲労回復の働きなどもあると言われています。含有される金柑の成分では、食物繊維やヘスペリジン、クリプトキサンチン、ペクチン、テルペン、クエン酸などが知られています。食物繊維は癌を抑制したり、整腸作用があるとされます。ヘスペリジンは苦味成分であり、ポリフェノールの仲間となります。癌の発生を抑えたり、毛細血管の強化、コレステロール値を下げるなどの働きがあるとされます。含有される箇所は、柑橘類のスジや袋、皮などとなります。クリプトキサンチンは活性酸素を除去する働きがあるとされるカロテノイド系の黄色色素です。老化に伴って視力が落ちるのを予防する働きもあると言われています。ペクチンは水溶性の食物繊維であり、糖質やコレステロールが体内へ取り込まれるのを阻害する働きがあると考えられています。また、排便を促したり、整腸作用があるとされていて、癌や糖尿病、動脈硬化を予防すると言われています。テルペンは興奮した神経を鎮静し、蓄積したストレスを解きほぐす働きがあるとされます。芳香成分であり、自律神経のコントロールに影響を与えると言われています。クエン酸は、食欲を高める他、乳酸を分解する働きがあると考えられています。このため、疲労回復に有用とされます。