梨/ナシ

梨/ナシの概要

ナシは散形花序で、ニホンヤマ梨を基礎とする品種の総称であり、日本から中国にかけて自生しているものを指しています。原産地も同一であり、日本書紀などにも記載されています。品種が数多く出現したのは江戸時代以降のことであり、この頃から梨の改良も盛んになったと考えられています。梨の仲間の種類では、幸水(こうすい)や新高(にいたか)、豊水(ほうすい)、長十郎(ちょうじゅうろう)、二十世紀(にじゅっせいき)などがあります。幸水は、良質の味を持ち甘味が多くなっています。細かい果肉になっており、早生種となります。尻に位置する箇所が広域でくぼみが見られ、赤っぽい果皮を有します。新高は九州や四国で生産されている品種であり、果実は大形です。豊水は甘味が多く、酸味のバランスもとれている中生種です。長十郎は食感が良くて強い甘味を持ち、硬い果肉になっています。二十世紀は甘味の質が良く、柔軟性のある果肉を有します。

ナシ/期待される効能・効果

味覚の働きを保つのを改善する効果や消化及び利尿促進などがあるとされます。また、癌を抑えたり、便秘の改善、疲労回復にも梨が役立つと言われています。更に高血圧の予防にも有用とされます。なしに含有される成分では食物繊維やポリフェノール、クエン酸、リンゴ酸、アスパラギン酸、カリウムなどがあります。食物繊維は胆汁酸の生成を促進させる働きがあると言われており、コレステロールを減少させると考えられています。また、有害物質やコレステロール、糖質などの取り込みを阻害するため、癌や動脈硬化、糖尿病の予防に有用とされます。更に整腸作用があり、善玉菌が増えるのを活発化させる働きがあると言われています。ポリフェノールは活性酸素を除去する抗酸化作用があります。色素成分や苦味成分であり、老化防止や癌が発生するのを抑制する作用があると考えられています。クエン酸やリンゴ酸は疲労回復に有用とされます。アスパラギン酸は、体力を向上させると言われています。カリウムは過剰なナトリウムの排泄を促すため、高血圧の予防に有用とされます。