ライチーの概要
ライチーは中国南部広東、福建省からインドシナ、ベトナム北部などの範囲が原産地とされています。古くから中国で食されていた果物の一つで、特に楊貴妃がライチーを好んでいたことで知られています。硬い果皮ですが、薄くて脆くもあります。その色調はブドウ色で、中には半透明或いは乳白色のゼラチン状のやわらかい果肉が入っており、適度な甘みが感じられ、多汁になっています。成育に亜熱帯の環境を要しますが、果実をつけるためには低温を要します。このため、ライチーは高地での栽培条件が求められます。仲間となる品種ではランブータンや龍眼(リュウガン)があります。ランブータンの食味はライチーのそれと類似し、マレー半島が原産地となります。名称はマレー語に因んでおり、ムクロジ科に分類されるのはらいちーと同様ですが、ランブータン属になります。果皮には柔らかいトゲが見られます。リュウガンも甘い果肉を持っており、その色調は半透明でゼリー状になっています。果皮の大きさは凡そ三センチ程度の直径で、淡褐色になっています。原産地はインドであり、らいちーと同じくムクロジ科に属します。尚、らいちーは、別名で茘枝(レイシ)とも呼ばれています。
らいちー/期待される効能・効果
糖尿病や高血圧、動脈硬化の予防に有用とされます。また、便秘や貧血を改善したり、疲労の回復に役立つと言われています。含有される成分では葉酸やビタミンC、カリウム、マンガンの他、食物繊維などがあります。葉酸は、DNAやRNAと蛋白質合成に関与しており、発育促進の働きがあるとされます。また赤血球を作り出すのを補助する作用があるため、貧血の予防に役立つと考えられます。ビタミンCは美肌効果があることで知られており、コラーゲンの合成を促進させると言われています。カリウムは余分なナトリウムを排泄して血圧をコントロールするため、高血圧の予防に有用とされます。マンガンは骨の生成に関与しています。食物繊維は動脈硬化や癌、糖尿病の予防に有用とされています。これはコレステロールや糖質、有害物質などの吸収を阻害し、その排泄を促進させる働きがあると考えられているためです。また、腸内の善玉菌の増殖を活発化させるため、排便量が増加すると言われています。当該成分は消化酵素で分解されることはありません。