西洋梨/セイヨウナシ

西洋梨/セイヨウナシの概要

セイヨウナシの栽培歴史は古く、古代ギリシャやローマ時代に遡ります。原種とされているものは、西アジア、ヨーロッパなどに分布していたとされます。特にヨーロッパにおいては紀元前から存在しており、生活に欠かせない果物の一つとなっています。西洋梨の品種は数千以上知られており、生産量や栽培されている面積でも世界有数の温帯果樹の一つとなっています。日本へ伝わったとされるのは江戸時代と言われていますが、様々な品種が普及し出したのは明治時代以降とされます。西洋梨の仲間となる品種ではラフランス、バートレット、ルレクチェなどが知られています。ラフランスは多汁で柔らかい果肉を持ち、生で食されます。楕円形をしていて、原産地はフランスとなります。バートレットは、国内生産地として山形県が知られています。原産地はイギリスで、加工品としてジャムや缶詰に利用されたり、生で食されたりすることもあります。瓶形をした果実は黄緑色をしており、別名ではウイリアムズとも呼ばれています。ルレクチェは国内において長野県や新潟県で栽培されています。原産地はフランスであり、食感が良く、芳香性も高くなっています。尚、西洋梨は別名で洋梨やバターペアー、バターフルーツなどと呼ばれることもあります。

セイヨウナシ/期待される効能・効果

便秘や貧血を改善したり、疲労回復や骨を強くする働きがあるとされます。また、糖尿病や高血圧、動脈硬化の予防にも西洋梨が有用とされます。その他、癌の発生を抑える作用もあると考えられています。せいようなしに含有される成分では、食物繊維やクエン酸、カリウムなどがあります。食物繊維は腸内で善玉菌の増殖を活発化させる働きがあると言われており、この成分は消化酵素で分解されることはありません。また、糖質やコレステロール、有害物質などの吸収を阻害してその排泄を促すため、糖尿病や動脈硬化、癌の予防に有用とされています。カリウムには余分なナトリウムを排泄する作用があると考えられているため、高血圧を防ぐのに役立つとされます。