ジン

ジンの概要

日本へジンが伝わったのは18世紀末といわれていますが、初めて造られたのは17世紀中頃のオランダです。製法は蒸気で穀物に熱を与え、これに麦芽を入れ、糖化、醗酵させ、数回の蒸留後にジュニパーベリーを加えて香りを浸透させて仕上げます。ジュニパーベリーとは杜松の実のことですが、ロンドン・ジンでは一緒にシナモンやコリアンダーなどを加えるものもあります。種類ではこのロンドンの他、オランダ、フレーバード、オールドトム、シュタインヘイガーといったものが知られています。ロンドンは現在主に流通しているタイプで、連続式蒸留器を用いて造られます。辛口でカクテルベース向きとされ、一般にはドライジンの名称で知られます。オランダジンはストレートでも使われ、単式蒸留器で造られます。別名ではジュネバとも呼び、単式であることから原料の風味が残り、コクのある風味に仕上がります。フレーバードは杜松の代用で果物を使うものを指し、スローじんなどスモモを用いたものが知られます。甘い風味が特徴です。オールドトムは甘味のあるリキュールタイプで、砂糖シロップをドライじんに加えたものを言います。シュタインヘイガーはジュネバとドライの中間風味を持つドイツ産のものを言います。いずれも原材料はトウモロコシやライ麦などの穀物となります。

じん/期待される効能・効果

ジュニパーベリーの芳香は、昔から利尿や刺激薬としての薬効が知られていました。もともと杜松の実を使って蒸留酒にしたものを解熱剤としてオランダで十七世紀中ごろに商品化したのが始まりだそうです。薬用にも用いられ、アルコールによるリラックス効果も期待されます。