胡麻油/ゴマアブラの概要
胡麻油は、技術の進歩から現在では大量に作られていますが、かつては手搾りによって生産されていたため、出回っている量少なく、貴重にされていました。国内における胡麻油の食用歴史は飛鳥時代からと言われており、当時、搾油のノウハウが遣隋使によって持ち込まれたと考えられています。胡麻油の原料は胡麻の種子であり、搾るのは焙煎後に行われます。これは芳香性を強くするためで、煎りが深くて、高温の焙煎をするほど濃くて香ばしいものになります。反対に甘味と旨味を強調させるには低温による焙煎が行われます。胡麻油の仲間となる種類では、太白ごま油、胡麻サラダ油があります。前者は純白ごま油とも呼ばれており、コクはあるものの風味は淡白になっています。色調は薄い黄色でどちらかと言えば、透明に近くなっています。製法は、搾る際に焙煎を行っておらず、原料に白ごまを用います。後者は、別の油脂を混ぜ合わせることも多く、胡麻特有の風味があまり感じられません。香りが低く、色調は無色透明です。焙煎及び圧搾を行わないタイプで、他のサラダ油と同様です。
ゴマアブラ/期待される効能・効果
ごまあぶらには、細胞の老化を防いだり、癌の発生を抑える働きがあると言われています。また、動脈硬化や高血圧の予防にも有用とされます。含有されるゴマアブラの成分には、セサミン、セサモール、セサモリンなどがあります。セサミンは血圧を下げたり、コレステロールを減少させる働きがあると言われています。また、癌の発生を抑制する作用もあるとされます。セサモールにも抗癌作用があると言われており、セサモリンに熱を加えると生じる抗酸化物質です。セサモリンも同様に癌の発生を抑える働きがあると考えられている抗酸化物質であり、セサミノールとセサモールの原料となっています。