米酢/コメズ

米酢/コメズの概要

米酢は現在でも広く利用されている調味料の一つですが、もともと稲作を主軸にしてきた日本人は、古くから米酢を生産していたとされます。また、日本へは中国から五世紀前後に渡来したものと考えられています。血行促進から血圧正常化に働きかけると言われていますが、これは有機酸と共に天然アミノ酸が複数、米酢に含有されているためです。製法は、うるち米を蒸して米麹を添加し、糖化させたデンプンへ更に酵母を添加してアルコール発酵させます。その後、酢酸発酵させるために酢酸菌を加えて数ヶ月熟成期間をおきます。米酢の種類では、麦芽酢やかす酢、玄こめずがあります。麦芽酢の芳香はビールに類似すると言われており、アメリカをはじめ、イギリスやドイツなどで普及しています。アルコール発酵させるため、麦芽酵素を利用して糖化させたり、アルコールを麦芽汁へ添加して酢酸発酵させたりして作ります。原料はとうもろこしや小麦、大麦などで、別名ではモルトビネガーとも言われます。

コメズ/期待される効能・効果

肩凝りを緩和させたり、疲労を回復させる働きがあると言われています。含有されるコメズの成分にはクエン酸やビタミンB1・B2、カリウム、カルシウムなどがあります。クエン酸は乳酸と呼ばれる疲労物質を分解し、疲労回復に有用とされます。また、糖質や蛋白質をエネルギーに変えるのを促したり、有害物質の排泄を促進させる作用があるとされます。ビタミンB1も糖質代謝に関与しており、疲労回復に役立つと考えられています。ビタミンB2はエネルギー代謝を補ったり、成長を促す働きがあると言われています。カリウムは腎臓でナトリウムが再吸収されてしまうのを抑え、その排泄を促進させる働きがあると言われています。このため、血圧を低下させ、延いては高血圧の予防に役立つと考えられています。カルシウムは、日本人にとって不足傾向を呈するミネラルの一つに数えられており、骨や歯を形成する上で欠かせない成分です。