黒酢/クロズ

黒酢/クロズの概要

国内では鹿児島県が黒酢の産地として知られており、大形の壷を用いて中国と同様に手作業で生産しているそうです。もともと中国が黒酢の原産地と言われており、江戸時代以降に日本へ渡来したものと考えられています。黒酢を作るには壷の中へ原料である玄米などを入れ、それを屋外で自然発酵させます。天然酢であるため、黒酢の熟成には長い時間がかかります。黒く変色するのは、糖分とアミノ酸が反応するためで、熟成に伴って進んでいきます。種類では香醋(こうず)ともろみ酢があります。前者は恒順香醋や鎮江などもち米を原料にしたものや山西香醋など大麦やコウリャンを原料にするものがあります。後者は黒麹菌がクエン酸を発生させるもので、この菌は泡盛のもろみに含有されています。天然発酵による醸造酢であり、泡盛の精製後に残存する液体から生成されます。

クロズ/期待される効能・効果

肩凝りを緩和したり、疲労回復にくろずが有用とされます。含有されるクロズの成分には、クエン酸やビタミンB1・B2、カリウム、カルシウムなどがあります。クエン酸は肩凝りを改善したり、神経痛を緩和する他、血液の流動性を高める作用があると言われています。また、乳酸と呼ばれる疲労物質を分解することから疲労回復にも有用とされます。その他、体の中に有害物質が溜まってしまうのを防止する働きがあると言われています。ビタミンB1は糖質代謝に関与していることから、疲労回復に役立つと考えられています。ご飯を主食とする日本人にとっては大切なビタミンとなっており、不足すると筋肉痛や疲労を引き起こす要因になります。ビタミンB2は糖質や脂質、蛋白質を分解してエネルギーに転換する作用を補酵素として補う役目があると言われています。また、肌や爪、髪などの細胞再生に関わっており、成長促進作用があると言われています。更に発生した過酸化脂質を分解して消去する作用があるとされます。カリウムは細胞内の酵素反応を補う他、細胞浸透圧をコントロールする働きもあると言われています。カルシウムは骨や歯を作り、神経機能をコントロールする作用があると考えられています。