空豆/そらまめ

空豆/そらまめの概要

むき実用と種実用があり、前者は収穫が未熟のうちに行われ、青果用となるものです。 金比羅や一寸空豆、房州早生などが知られ、関東より南側や北日本で栽培されています。きんとんや豆ご飯、煮物、塩ゆでといった形態で利用されます。後者は完熟したものを使います。赤空豆や熊野中粒、芦刈在来(あしかりざいらい)などがあります。こちらは煮豆、あん、揚げ豆、入り豆といった利用形態となります。空豆そのものは腎臓によく似た形をしており、扁平になっています。色調は赤褐色や緑褐色をしており、品種によって大きさも違ってきます。お多福は一寸空豆の中でも大きなもののことを言い、料理では珍しいものとして扱われます。他にも河内一寸や陵西一寸、芭蕉成といった大粒種が知られます。

そらまめ/期待される効能・効果

主に炭水化物とタンパク質が中心となります。炭水化物は多くがでん粉で構成されますが、ペクチン質、セルロースなども見られます。タンパク質はトリプトファンやメチオニン、シスチンといったものが少なく、アミノ酸組成があまり優れません。一方、種皮や鞘にはメラニン前駆体のドーパが含有され、特に鞘部には有機塩基が多くなっています。ミネラルでは貧血を抑えるとされるモリブデン、鉄の体内取り込みやヘモグロビン合成に関わる銅、インスリン構成要素になる亜鉛などがあります。ビタミンではアミノ酸やDNA合成に関わる葉酸が含まれます。