餅/モチの概要
モチは昔から神事に用いられてきた経緯があり、縄文時代には日本へ渡来していたものと考えられています。原産地は中国か東南アジア周辺とも言われていますが、ハッキリとしたことは分かっていません。日本で一般庶民に出回るようになったのは、江戸時代以降と言われています。種類では切り餅や伸し餅、丸餅、凍り餅などがあります。切りもちは冷却して凝固しだした頃に切ったもので、伸しモチは広げて平らにしたものです。丸モチは、手のひら程度の大きさに丸めたもので、モチの中でもコシの強いものを選んでついています。凍りもちは保存性に優れており、切りもちを冬に凍結させて乾燥させた種類です。ただ、通常、「モチ」と言えばもち米を蒸して杵と臼を使ってついたものを言います。これにはトチの実を利用したものや雑穀である稗(ひえ)、アワなどを使ったものも含みます。尚、地域によってもちの形状が異なっていますが、大別すると日本の西側では丸もちが食される傾向にあります。反対に東側では切りもちが多いと言われています。
モチ/期待される効能・効果
主にエネルギー源として利用されます。含有される成分では炭水化物や脂質、蛋白質、ビタミンB1、カリウムなどがあります。また、うるち米よりミネラルやビタミンの含有量が多く、消化も優れています。更に体温を上昇させる働きも高く、微量でも多くのエネルギーを摂取することが可能です。このため、病人の食事にも活用されます。尚、ビタミンB1は糖質代謝や疲労回復に有用とされます。カリウムは体内の余分なナトリウムを体外へ排泄し、高血圧の予防に役立つと考えられている成分です。