屈/コゴミの概要
コゴミは、シダに属するくさそてつの若芽のことを言います。葉の開いてない丸く巻いた屈を食用にします。少々ぬめりがありますが、味にくせがなく、やわらかいので食用に適しています。またアクがないため、非常に調理しやすいものとなっています。屈の促成栽培も行われており、自生では国内各地を含め、北米大陸の北東部などに見られます。調理では、和え物や浸し物、天ぷらといったものに屈が使われることが多く、他にも観賞用として庭先に植えられることもあります。日本での屈の産地は、主に東北地方方面で、旬は四月から六月にかけてが該当します。
コゴミ/期待される効能・効果
コゴミに含まれる栄養素は、カロテン、ナイアシン、パントテン酸などが多く、特にカロテンの含有量は緑黄色野菜なみにあります。カロテンは、必要量だけビタミンAに変化され、抗酸化作用、皮膚や粘膜を健康に維持する働きがあるとされています。そのため、コゴミにも期待されます。また、ビタミンEやタンパク質を多く含む食品と一緒に摂取することで、カロテンの酸化を防ぎ、体内で有効に活用されます。ナイアシンの欠乏症では、神経症状や胃腸病、皮膚病、口舌炎、ペラグラといったものがあります。パントテン酸の不足では、成長の停止や副腎障害、抗体生産性の低下、足の焼けるような痛みといったものが見られます。