クレソンの概要
おらんだがらし、みずがらしとも呼ばれるクレソンは、若い茎葉を食用にします。クレソンはアブラナ科に属し、明治初頭に業務用としてレストランなどに導入されました。当初、主にそういったレストランや外国人居住地区周辺にクレソンが栽培されましたが、綺麗な水質の沼地や川などに帰化植物として各地域に分布し、自生するようになりました。以後、クレソンの消費が増えて、トンネル栽培などの利用によって周年市場に出回るようになり、品種では新たにサラダ用のくれそんも生まれました。使い方としては、肉料理のつけあわせをはじめ、スープや天ぷら、サラダや浸し物といった調理に用いられています。くれそんは一本凡そ五グラム程度で、三月から五月に掛けて食べ頃になっています。
くれそん/期待される効能・効果
くれそんには、特徴として、ピリリッとした辛味と芳香があります。この辛味成分はシニグリンと言われる含硫化合物で、からしなやわさびにも含まれています。抗ガン作用や殺菌力があり、辛味は食欲を増させ、脂肪の消化を促す働きがあると考えられています。また、カロテン、ビタミンK、葉酸、カルシウム、カリウムなどを多く含みます。ただし、あまり多く摂取できるものではないので、供給源にはならないかも知れません。カロテンは、必要な量だけビタミンAに変換され、抗酸化作用や皮膚・粘膜の健康を維持する作用があります。カリウムは、余分なナトリウムを体外へ排泄し、血圧を調節することから、高血圧症状の改善、予防に期待されています。