野蒜/ノビル

野蒜/ノビルの概要

ノビルでは、白い球形の地下茎を食用にします。ユリ科に属し、地方名では、野蒜のことをヒルナやヒロとも呼んでいます。韮特有の香りと同様の芳香があり、野草で山野に自生しています。鱗茎(りんけい)を生食したり、全草をかるく茹でて、和え物やお浸しといったものに野蒜を利用します。また、葉は細かく刻んで、薬味として麺類に用いたり、汁の実といったものに野蒜が使われています。更に漬物などにも利用され、古くから栽培されている野菜で、旬は三月から五月にかけてとなります。日本では、そのほとんどの地域で、主に土手や道端の草地を好み、日の当る場所において分布しています。

ノビル/期待される効能・効果

野蒜には、辛味成分がありますが、これはにんにくやねぎと共通の含硫化合物になります。含有されるノビルの含硫化合物には、ビタミンB1の吸収率を高めたり、抗ガン、抗菌、免疫賦活などに役立つと考えられています。また、カロテン、ビタミンK、ビタミンB2、ビタミンC、カリウム、カルシウム、鉄、亜鉛などを多く含んでいます。カロテンは、体内でビタミンAに変換されて利用されるもので、動物性の食物に含まれるレチノールと言われるビタミンAとは異なり、必要とされる量だけビタミンAに変わります。また、脂溶性のため水には溶けにくい性質があり、乾燥や酸化、熱の上昇によって壊れやすい成分となっています。生理作用では、夜盲症の改善や皮膚及び粘膜を健全に維持する働きがあると考えられています。