トンブリ

トンブリの概要

トンブリは箒草(ホウキグサ)の果実を用いたもので、キャビアや畑のカズノコともいわれています。数十種が知られており、オーストラリアやアフリカなどにも見られます。国内では古くから栽培されており、小形の小さな粒が八月から九月にかけて実ります。原産地は西アジアか中央アジアと推測されていますが、ハッキリとしたことは分かっていません。日本へは中国から伝播したものと考えられており、平安時代の初期には食用や薬用として種子が用いられていたものと推測されています。ホウキグサそのものは成長すると凡そ一メートル程度の草丈になります。一年草であり、もともとは数多く枝分かれする茎がホウキとして利用されていた経緯があります。トンブリは、その果実を加工したもので、プチプチとした食感からジャパニーズキャビアなどと言われることもあります。市場に流通しているトンブリは、一般に水煮されており、食べる際には湯をかけて、その後水分を除去します。尚、トンブリの別名ではネンドウやズブシと呼ばれることもあります。

とんぶり/期待される効能・効果

皮膚や粘膜を守ったり、免疫力を高めたりする働きがあると言われています。また、便秘の改善や癌の発生を抑える作用もあるとされます。その他、高血圧や動脈硬化、糖尿病など生活習慣病の予防に役立つとされます。含有されるとんぶりの成分では、食物繊維やモモルジン、βカロテン、マグネシウム、カリウム、鉄などがあります。食物繊維は、コレステロールを減少させる作用があると言われており、これは胆汁酸分泌を促進し、その生成を促す働きがあると考えられているためです。また、腸管ではコレステロールや糖質、有害物質などの吸収を阻害してその排泄を促進させる作用があると言われています。このため、動脈硬化や糖尿病、癌の予防にも役立つと言われています。その他、善玉菌を腸管において増殖させる働きがあると言われていることから、整腸作用もあるとされます。モモルジンは、サポニン類の仲間であり、苦味成分となります。抗酸化作用があると考えられていることから癌の予防に有用とされます。