グチの概要
甲殻類や小魚を餌としているため、歯が強く作られているのが特徴です。また、釣った時にグーグーと音をたてますが、これは浮き袋から発せられます。この音がグチをこぼすような感じがするため、名称もこれに因んでいると言われています。砂泥底を好み、生息域は東北より南側の地域で、中でも多くは東シナ海に見られます。仲間となる種類では、シロ、キ、クログチがあります。シログチは国内で東北より南側に見られますが、分布域は太平洋やインド洋です。全長およそ三十五センチ程度で、通常イシモチと言われているのは本種とされます。キグチは韓国や中国で人気のある種類であり、体の色は黄色みを帯びています。黄海をはじめ東シナ海に見られます。クロぐちはやや漁獲される量が多く、シロぐちに比較すると美味しいと言われています。分布域は、日本の中部より東シナ海にわたる範囲で、全長はおよそ三十センチ程度です。ぐちそのものは石持(いしもち)やニベと呼ばれることもあり、あっさりとした味で、いわゆる白身魚です。クロぐちは刺身や天ぷらなどに利用されますが、シロぐちは味の質が劣るため、練り製品に加工される傾向にあります。
ぐち/期待される効能・効果
癌やアレルギー、血栓の形成を抑制する作用があると言われています。また、肝機能や骨を強くしたり、老人性認知症や動脈硬化の予防に有用とされます。含有される成分には、ドコサヘキサエン酸(DHA)やエイコサペンタエン酸(EPA/IPA)、ビタミンD、カルシウム、リンなどがあります。ドコサヘキサエン酸は癌を予防したり、コレステロールを下げる働きがあると言われています。また、アレルギー症状を緩和したり、老人性認知症の改善に有用とされます。エイコサペンタエン酸は高血圧や動脈硬化、癌の予防に有用とされます。また、アレルギー症状であるアトピー性皮膚炎を改善したり、血栓防止やコレステロール値低下作用などがあると考えられています。ビタミンDはカルシウムの吸収を補助する作用があると言われており、カルシウムは骨を丈夫にしたり、イライラを鎮めたりする働きがあると考えられています。リンはカルシウムと共に骨の材料となります。