鮒/フナの概要
鯉に比較すると体型はやや小ぶりで、頭部も小さくなっています。また、鮒にはヒゲがないのに対して、コイにはヒゲがあります。あふみなは、近江の魚を意味し、鮒の名称もこれに由来したと考えられていますが、ハッキリとしたことは分かっていません。大別すると、平ブナと丸ブナに分けられ、小川や池、沼、湖など日本の各地で見られます。仲間となる種類では、ギンブナやニゴロブナ、ゲンゴロウブナがあります。ギンブナは、通常鮒と言えばこの種類を意味しており、一番人気のある種類です。食用として市場に流通しており、丸ブナ系に属します。体表は銀色でツヤがあり、体色は赤若しくは黄褐色になっています。ニゴロブナは、メスで産卵期を迎える三月ごろが美味しいと言われています。鮒寿司は琵琶湖の特産品ですが、もともと子持ちのものが材料となっています。灰褐色っぽい体色をしており、成長するとおよそ四十センチ程度に育ちます。ゲンゴロウブナは、ニゴロブナより味が悪いものの、近年ふな寿司に使われる傾向にあります。平ブナ系に属し、銀白色の腹部と、灰褐色の背部を呈します。同じ仲間の中では体の高さは一番とされます。尚、フナそのものは別名でヒワラと呼ぶこともあります。
フナ/期待される効能・効果
免疫力を高めたり、疲労回復の作用があると言われています。また、癌の発生を防いだり、貧血を改善する働きがあると考えられています。含有される成分には、ビタミンB1・D・E、レクチンなどがあります。レクチンは癌の発生を抑えたり、免疫力を高める作用があると考えられている蛋白質の一つです。ビタミンB1は糖質代謝に関わっていることから、疲労回復に役立つと考えられています。ビタミンDは、カルシウムの血中濃度をコントロールし、骨の成長を促す働きがあると言われています。また、カルシウムとリンの吸収を補助する役割があるとされます。ビタミンEは優れた抗酸化作用があると言われており、細胞の老化を防止する作用があると考えられています。このため、生活習慣病の予防に期待されています。