ムツ

ムツの概要

ムツはオンシラズやオヤシラズとも呼ばれていますが、これは離れて幼魚と親魚が棲むためで、成魚はおよそ五百メートル前後の水深の岩礁域に見られます。日本各地に生息しており、大きな眼球は丸く、犬歯が鋭くなって両顎にに見られます。仲間となる種類ではクロムツがあり、冬が旬です。こちらは、ムツとは明確に区分されないこともありますが、通常のムツより黒っぽい体色になっています。見た目も類似することからどちらもむつやクロむつと言われることがあります。日本沿岸には以上の二つが知られていますが、世界的には四種類存在しているそうです。

むつ/期待される効能・効果

癌やアレルギー、血栓の形成を防ぐ働きがあると言われています。また、骨を丈夫にしたり、脳の働きを保つのを改善する作用があるとされます。その他、高血圧や動脈硬化の予防に有用とされます。含有される成分では、ドコサヘキサエン酸(DHA)やエイコサペンタエン酸(EPA/IPA)、カリウムなどがあります。ドコサヘキサエン酸はコレステロール値を下げたり、癌を予防する働きがあるとされます。また、脳細胞を活性化させ、記憶力を高める役割があると言われていることから、老人性認知症の改善に役立つと考えられています。当該成分はIPAを介してα-リノレン酸から作られる不飽和脂肪酸の一つであり、他にもアトピー性皮膚炎などのアレルギー症状を緩和する働きがあると言われています。エイコサペンタエン酸は優れたコレステロール低下作用や抗血栓作用が知られており、その効果はDHAのそれより高いと考えられています。また、血液の流動性を改善し、高血圧や動脈硬化の予防に有用とされます。その他、癌の予防やアレルギー症状の改善にも役立つとされます。カリウムは、体内の過剰なナトリウムの排泄を促し、血圧のバランスを調整する役割があると考えられています。