海鼠/ナマコの概要
ナマコで干したものは煮物や炒め物に利用されており、その際、一週間程度かけて戻します。この干した海鼠のことをイリコと言いますが、江戸時代には中国へ輸出していたとされます。また、国内では平安時代から海鼠が大切にされていたそうです。仲間となる種類では、マ海鼠やキンコがあります。マ海鼠にはクロコやアカコ、アオコという種類がありますが、これは体色による分類です。なまこは日本各地の海域に分布していますが、クロコはほとんど市場へ出回っていません。キンコは黄色く変色する生殖器に名称も由来しており、この変化は産卵期に見られます。また、個体によって体色の色調も多彩です。
ナマコ/期待される効能・効果
皮膚の働きを保つのを改善したり、免疫力や肝機能を高める作用があると言われています。また、細胞の老化や高血圧、動脈硬化を防ぐのにも有用とされます。含有される成分には、ホロトキシンやコラーゲン、コンドロイチン硫酸、ベタインなどがあります。ホロトキシンは水虫に対する治療薬としても使われており、優れた抗カビの働きがあると言われています。いわゆるサポニンの仲間です。コラーゲンは細胞同士を結びつけて、肌の新陳代謝を高め、血管を丈夫にする役割があるとされます。また、免疫力を強化する作用もあると言われています。コンドロイチン硫酸は軟骨や肌、臓器、眼球、関節などの弾力性を維持する役割があると言われており、老化を防いだり、組織機能を保ったりする作用があると考えられています。いわゆる食物繊維の仲間です。ベタインは胆汁を作り出すのを促し、脂質のエネルギー転換からコレステロールを減少させる働きがあると言われています。また、肝機能を強化する働きもあると言われており、旨味成分の一種となります。