八目鰻/ヤツメウナギの概要
ヤツメウナギはえら穴が目の両側の後部に並んでおり、その数は七つです。これに目を加えると、八つの目が並んでいるように見えることや、外観がウナギに類似することが名称の由来と考えられています。このえら穴は外鰓孔(がいさいこう)と呼ばれているものです。胸鰭はウナギに見られますが、八目鰻にはありません。一方、胸鰭と鱗はどちらにもありません。生息域は熱帯乃至寒帯河川です。八目鰻の仲間となる種類では、カワヤツメやスナヤツメ、シベリアヤツメ、ミツバヤツメなどがあります。カワヤツメは椀種や燻製、蒲焼、素焼きなどの調理に用いられており、漢方薬では干物が昔から使われていたそうです。生息域はアラスカやスカンジナビア半島、朝鮮半島などで、国内では島根県より北側の日本海や茨城県より北側の太平洋に見られます。白っぽい腹部と暗青色の背部をしており、スマートな体が特徴です。スナヤツメは、産卵期が5月頃で、これを過ぎると死亡し、寿命は短命になっています。体色は様々であり、カワヤツメに比較すると小さな目と体が特徴です。生まれてから寿命が尽きるまで、淡水域で生息し、朝鮮半島の他、日本各地の川に見られます。尚、八目鰻そのものは別名で、単にヤツメと呼ばれたり、川八目(かわやつめ)と言われることもあります。
ヤツメウナギ/期待される効能・効果
八目鰻には、癌を抑えたり、視力や脳の働きを保つのを改善する作用があると言われています。また、免疫力を高めたり、皮膚や粘膜を守る働きもあるとされます。その他、高血圧や動脈硬化を予防するのに有用とされます。含有される成分では、レチノールやドコサヘキサエン酸(DHA)、エイコサペンタエン酸(EPA/IPA)などがあります。レチノールは正常細胞の癌化を抑えたり、免疫力の強化などの働きに期待されています。また、皮膚や粘膜をつくるのに必要な成分であり、その形成維持に大切な役割を担っています。尚、レチノールはいわゆるビタミンAの化学名のことで、網膜の光感受性を保つ作用があることで知られています。