アーモンドの概要
アーモンドはあまり雨の降らない地域に育ち、その栽培歴史は紀元前からと考えられています。アジア西部が原産地と言われており、江戸時代以降に日本へ渡来したものと考えられています。地中海沿岸やカリフォルニアでの生産が目立ち、日本の環境下では栽培が困難と言われています。薬用としてアーモンドの油が用いられていましたが、これは不飽和脂肪酸やビタミンEなどの栄養素を多く含むためです。尚、別名ではアーモンドのことをアメンドウや扁桃(へんとう)、巴旦杏(はたんきょう)と呼ぶこともあります。
アーモンド/期待される効能・効果
疲労回復や貧血の改善、骨を強めたり、癌の発生を抑える働きがあると言われています。また、細胞の老化を防いだり、動脈硬化の予防に有用とされます。含有される成分では、リノール酸やオレイン酸、ビタミンE、ビタミンB1・B2、カルシウム、鉄分などがあります。リノール酸はn-6系多価不飽和脂肪酸であり、必須脂肪酸の一種となります。過剰摂取によって血栓の発生や細胞癌化が懸念されるため、n-3系脂肪酸であるドコサヘキサエン酸(DHA)やエイコサペンタエン酸(EPA/IPA)の摂取も必要とされます。適度な摂取量であれば、コレステロールを減少させ、動脈硬化の予防に有用とされます。オレイン酸はいわゆる善玉と呼ばれているHDLコレステロールを増加させる一方で、悪玉と一般的に位置づけられているLDLコレステロールを減少させる作用があると考えられています。このことから動脈硬化の予防に役立つと言われています。含有されるビタミンE量はナッツの中でもトップクラスと言われており、その量はカヤの実に次ぐとされます。この栄養素には活性酸素の悪さを阻害する作用があり、動脈硬化をはじめとする様々な生活習慣病の予防に有用とされます。ビタミンB1やB2は体力を強めたり、疲労回復や集中力を向上させる働きなどがあると言われています。カルシウムは骨粗鬆症の予防やイライラ感解消に有用とされます。鉄分は貧血の予防に役立つとされます。