杏子/アンズ

杏子/アンズの概要

アンズはかつては唐桃(からもも)とも言われていたもので、これは中国から導入されたためです。杏林とは、中国語でお医者さんのこと意味し、漢字で杏子と書かれるのもこれに由来します。無論、中国が杏子の原産地であり、その栽培歴史は四千年以上に遡ります。エピソードでは、仙人が病を患った人に対して治療を施した際、そのお礼として杏子を栽培させたそうです。また、それが林を形成したことが杏林と呼ばれる由来です。杏子の種類では、山形三号、ハーコット、平和、新潟大実(にいがたおおみ)、信州大実といったものがあります。山形三号は早生品種であり、干し杏として用いられることが多いと言われています。少し硬い果肉を有し、小形の果実となっており、原産地は山形県です。ハーコットは晩生品種であり、生で食べられることが多くなっています。これは強い甘味がある上にあまり酸味を感じないためです。原産地はカナダとなります。平和は早生品種であり、加工品としてジャムやシロップ煮などに使われます。柔軟性のある果肉を持っているものの、強い酸味があります。長野県で大正時代に見つかった品種であり、生で食べられることはあまりありません。信州大実は中生品種であり、アーリーオレンジと新潟大実の交配種となります。強い甘味を有し、適度な酸味を持っており、原産地は長野県となります。

アンズ/期待される効能・効果

免疫力亢進、視力維持作用、癌抑制、そして高血圧や動脈硬化、細胞老化、糖尿病などの予防があげられます。含有されるあんずの成分では、食物繊維、カテキン、クリプトキサンチンなどがあります。食物繊維は排便を促し、善玉菌を腸内にて活性させる働きがあると考えられています。このため、整腸作用が知られており、また循環器系の病気を抑えたり、抗がんの働きなども期待されています。カテキンは抗酸化物質の仲間であり、フラボノイド系に属するポリフェノールです。癌や老化、脂質を酸化させてしまうのを防ぐ働きがあると言われています。また、糖尿病や高血圧、動脈硬化の予防に有用とされます。クリプトキサンチンは活性酸素を除去する働きから癌抑制の作用があると言われています。カロテノイド系であり、黄色の色素成分で、老化に伴う視力低下を防ぐのにも役立つとされます。