バナナの概要
バナナの原産地は熱帯アジアと言われており、赤道南北付近のマレー半島やフィリピン、インドなどの野生種が基礎になると考えられています。インドでは紀元前五世紀頃の文献に見られ、日本でバナナを一番初めに食したのは織田信長と言われています。バナナが栽培化されたのは紀元前数千年前と考えられていますが、ハッキリとしたことは分かっていません。しかし、人間が初めて栽培した植物の一つとして数えられており、マレーポリネシア民族移動に伴って、世界に拡大したものと推測されています。果実の形からテイキャクミバショウ、リョウリバショウ、ミバショウに分類されています。生で食される傾向にあって甘味が感じられるのがこのうちテイキャクミバショウとミバショウになります。調理して食されるのリョウリバショウです。これはデンプン質から構成されていて、あまり甘味が感じられないためです。仲間となる種類ではカーベンディッシュ、モンキーバナナ、北蕉(ほくしょう)、モラードといったものがあります。カーベンディッシュは三尺バナナとも言われるドワーフカーベンディッシュ、チャイニーズカーベンディッシュなどの品種が知られており、流通している大半をこれらが占めています。モンキーバナナは、強い甘味と小さい果実が特徴であり、ムサバルビシアナとムサアクミナタの交雑種となります。北蕉は台湾で大半を占めている栽培品種です。モラードは別名でレッドばななとも言われています。赤っぽい色調をした果皮が特徴です。
ばなな/期待される効能・効果
脳の働きを保つのを改善したり、便秘の改善に効果があると考えられています。また、癌の発生を抑えたり、免疫力亢進、疲労回復などの働きもあるとされます。更に動脈硬化や高血圧の予防にも役立つと言われています。含有される成分では、食物繊維をはじめ、メラトニンやセロトニン、ポリフェノール、TNF活性因子などがあります。食物繊維は腸内の善玉菌が増えるのを促進したり、老廃物やコレステロールなどの排泄を促す働きがあるとされます。メラトニンは脳の老化を防ぎ、神経伝達を活発化させる作用があるとされます。また、興奮した神経を鎮めたり、催眠作用があると言われています。必須アミノ酸の一種であり、脳内で作られるホルモンでもあります。セロトニンにも興奮した神経を鎮める働きがあると考えられており、興奮物質をコントロールし安定を図るとされます。脳内伝達物質の一種です。ポリフェノールは抗酸化物質であり、動脈硬化や癌、老化を防ぐ働きがあるとされます。TNF活性因子は癌細胞を抑える作用があると考えられており、これは免疫亢進作用に由来します。