文旦/ブンタンの概要
文旦の名称の由来は謝ブンタンと呼ばれる人物に因んでおり、薩摩藩が遭難したこの船長を救出したことに由来します。ブンタンは柑橘類の内、果実が一番大きくなると言われている品種であり、五メートルを超える樹高になります。原産地は台湾や中国南部、東南アジアと言われており、果実は重さ二キロに達するものも見られます。二十センチ前後の径を持ち、全体の半分が分厚い果皮で覆われています。あっさりとした風味を持ち、果汁はあまりありません。ブンタン特有の甘味が果肉に認められ、砂糖煮といった加工品に使われています。イエローポメロと言われる栽培種は関東地方のもので、ブンタン類ではあまり見かけない種類です。また、和風グレープフルーツとして普及している河内晩柑(かわちばんかん)や晩白柚(バンペイユ)と言われる、一番大きな果実を持つ柑橘類なども知られています。いずれもブドウ糖や果糖、ショ糖といった糖類を主な成分とし、その爽やかな風味はクエン酸がもたらします。他の柑橘類と同じく、含有されるビタミンCも多くなっています。尚、ボンタンやザボンとの別名も持っています。その他、文旦漬けは、砂糖を用いて果皮を煮詰めたものです。
文旦/期待される効能・効果
疲労回復を促したり、血液をサラサラにする働きがあると言われています。含有される成分では、ビタミンCのほか、クエン酸、苦味成分であるナリンギンやリモノイドといったものがあります。ビタミンCはいわゆる抗酸化物質です。また、美肌に役立つとされ、免疫力亢進の働きも認められます。クエン酸は疲労物質を代謝する作用があることから、疲労回復に有用とされています。また、食欲を高める作用もあるとされます。ナリンギンは免疫亢進の他、アレルギーや食欲を抑制する働き、血中脂肪酸の分解作用などがあると考えられています。リモノイドは、血栓の発生を抑えたり、癌を抑制する作用があるとされています。