苺/イチゴ

苺/イチゴの概要

イチゴは、オランダ人によって江戸時代末期に日本へ伝えられたとされますが、苺が広く知られるようになったのは明治以降と言われています。オランダでバージニア苺種とチリ苺種の交雑で誕生しました。前者は北アメリカに生息しており、後者は原産地を南アメリカとされます。苺の種類では栃乙女(とちおとめ)、さがほのか、あまおう、章姫、紅ほっぺ、女峰、豊の香(とよのか)、福羽(ふくば)、といったものがあります。栃乙女は生で食するのに適しており、強い甘味と多汁質が特徴です。果実は女峰より大形で、日持ちが良く、日本では最も生産量が多いと言われています。さがほのかは、さっぱりとした甘さと、ほのかな香りが特徴的で、佐賀県の品種です。あまおうは、大きな粒を持っており、福島県で育成された品種となります。章姫は、細長い形状をしており、あまり酸味はなく、強い甘味を有します。女峰と久世早生の交雑種です。紅ほっぺは、さちのかと章姫の交雑種です。女峰は多汁で強い甘味と酸味を持ち、栃木県で栽培されています。とよのかは、甘味が女峰よりあり、大粒の果実となります。福羽は、日本イチゴの基礎となった品種であり、味の評価も高く、大形です。もともとフランスから渡来した品種を改良したものだと言われています。

イチゴ/期待される効能・効果

鎮痛、免疫亢進、視力及び皮膚機能維持、抗がん、抗炎症作用、そして糖尿病や動脈硬化の予防があげられます。含有される成分には、食物繊維やクエン酸、ペクチン、メチルサリチル酸、アントシアニンといったものがあります。食物繊維には整腸作用があり、腸内細菌のバランスを整え、抗がんにも有用とされます。クエン酸には食欲を高める作用や乳酸の代謝から疲労物質を分解させる働きなどがあります。ペクチンには糖質やコレステロールの吸収を阻害する働きがあり、癌や糖尿病、動脈硬化を防ぐのに有用とされます。ペクチンは水溶性食物繊維であることから便通を促したり、腸内環境を調節するといった働きを有します。アントシアニンは抗酸化物質であることから癌の発生を抑制する作用があると言われています。また、色素成分でもあり、水溶性の抗酸化物質です。視力を改善したり、糖尿病の予防、肝機能障害の緩和に役立つとされます。メチルサリチル酸には鎮痛及び抗炎症作用があると言われています。