林檎/リンゴ

林檎/リンゴの概要

リンゴは古い栽培歴史を持っており、数千年前の化石がスイスで発見されていたり、炭化したものがトルコで掘り返されていたりします。基本種となるのはヨーロッパ東南部からアジア西部に見られる林檎で、原産地は西アジアのコーカサス地方とも言われています。日本へ伝わったのは江戸時代以降とされますが、明治の初め頃に欧米から北海道開拓使などが持ち込んだ品種が日本各地に配られ、それが現在の栽培の根源になっていると言われています。林檎はアダムとイブが食べたとされる物語で知られている通り、紀元前からヨーロッパでは食されていたものと考えられています。仲間となる種類ではゴールデンデリシャスや陸奥、スターキングデリシャス、つがる、ふじ、紅玉、世界一などの林檎が知られています。ゴールデンデリシャスは芳香性に優れ、甘みがあり、黄色の果皮を持っています。陸奥は爽快な味が特徴で、強い香りがあります。スターキングデリシャスはあまり酸味が感じられない一方で、強い甘味を持っています。つがるは多汁で強い甘味を持ち、紅色の果皮が特徴です。ふじも多汁で、デリシャスに類似した味を有します。紅玉はアップルパイとの相性が良いと言われており、強い酸味と鮮紅色の果皮が特徴です。世界一は食感や歯ざわり、味のいずれも評価が高く、大きな果実です。

リンゴ/期待される効能・効果

癌を抑えたり、疲労回復、便秘改善の働きがあると言われています。また、高血圧や糖尿病、動脈硬化といった生活習慣病の予防にも有用とされます。含有される成分では、食物繊維やカテキン、林檎酸、クエン酸、ケルセチン、アントシアニン、ペクチンなどがあります。食物繊維は腸内に存在する善玉菌を活発化させ、整腸作用があるとされます。この物質は不溶性食物繊維のペクチンであり、有害菌を抑制する働きがあると言われています。カテキンはポリフェノールの仲間であり、フラボノイド系に属します。抗酸化物質であることから、脂質の酸化を防ぎ、癌や動脈硬化、老化、高血圧、糖尿病の予防に役立つと言われています。りんご酸とクエン酸は、体内の疲労物質を分解する働きがあると考えられています。筋肉中へ乳酸が蓄積するのを防ぐため、疲労回復に有用とされています。