酢橘/スダチの概要
スダチの果皮は刻んで細かくし、なめ味噌といったものに使われます。鍋物などに使われるポン酢は、酢橘の果汁が用いられており、これを和え物やふぐ料理といったものに利用しています。市場へ流通しだすのは九月から十月にかけてで、ほぼマツタケが市場へ流通する時期と重なります。徳島県が酢橘の原産地と言われており、近縁種は柚子(ユズ)です。漢方薬として利用されていた経緯があり、その歴史は万葉時代に遡ります。酢橘はかつてスタチバナと呼んでいたらしく、これは酢の代替用としてすだちの果汁が用いられていたためです。柚子系統の香酸柑橘ですが、その果汁は柚子と比較すると多く含まれており、強い酸味を有します。収穫は未熟な時期に行われ、その際果皮は青くなっています。尚、別名ではキノスやアワミカンとも呼ばれています。
スダチ/期待される効能・効果
皮膚の働きを維持するのを改善させる作用や疲労回復、癌の発生を抑える働きなどがあるとされます。また、細胞の老化や血栓の発生を防いだりする働きもあると考えられています。更に高血圧や動脈硬化の予防にも酢橘が有用とされています。に含有される成分では食物繊維やテルペン、フラボノイド、ビタミンCなどがあります。食物繊維は循環器系の病気を抑えたり、腸内の善玉菌の働きを活発化させたりする働きがあるとされます。整腸作用と共に抗がん作用もあると考えられています。テルペンは芳香成分であり、自律神経を調整する働きがあると言われています。このため、興奮した神経を鎮静する作用があるとされます。フラボノイドはポリフェノールの仲間であり、色素成分となります。老化を防いだり、癌の発生を予防する作用があると言われています。また、動脈硬化や脳卒中、高血圧の予防に有用とされ、利尿の働きもあると考えられています。