梅/ウメの概要
梅日本では書物へ八世紀以降から見られ、中国から伝わったと考えられています。中国が原産地と言われており、もともと薬用として果実が用いられていたそうです。また、観賞用として梅の花が使われていた経緯があり、その中から薬用のものが選ばれていたとも言われています。種類では小粒種、中粒種、大粒種、アンズ系といったものがあります。小粒種は甲州深紅、滝峡公務、甲州黄熱、甲州最小といったものがあり、巷では小梅と言われています。中粒種には小向(こむかい)や玉梅(たまウメ)、薬師、長束(なつか)といったものが知られています。大粒種には養老、藤五郎、南高といったものに人気があります。アンズ系といわれているものには、西洋うめや豊後といった品種があり、いずれもうめとアンズの雑種です。そのため、酸を多く含有する果肉に、見た目がアンズといった特徴を有します。尚、好文木(こうぶんぼく)とも呼ばれることがあります。
ウメ/期待される効能・効果
食欲増進、殺菌、抗菌、疲労回復、解毒といった働きがあげられます。また、免疫力亢進作用や癌の抑制、そして動脈硬化や糖尿病の予防にも期待されています。含有される成分では、カテキンとカテキン酸、クエン酸、リンゴ酸、ベンズアルデヒド、酒石酸などがあります。カテキンには血圧や血糖値の上昇を抑える働きや抗酸化作用があることから、高血圧や糖尿病、動脈硬化などの予防に有用と考えられています。カテキン酸は腸運動へ影響を与えるため、腸を刺激して活発化させ、便秘の改善に役立つと言われています。クエン酸は疲労回復物質であり、乳酸の代謝と分解を担います。このため、筋肉中から乳酸が除去されたり、食欲を高める作用があると言われています。リンゴ酸も同じく乳酸の代謝と分解を行います。ベンズアルデヒドには殺菌及び抗菌作用があり、免疫力を高める働きがあると言われています。いわゆる芳香成分であり、解毒の働きもあるとされます。酒石酸には腸内環境を調節する他、乳酸の代謝と分解を促す働きがあります。