温州蜜柑/ウンシュウミカン

温州蜜柑/ウンシュウミカンの概要

ウンシュウミカンはたまたま鹿児島県の長島において実生したもので、当時この土地では中国との交易がありました。伝わったのは江戸時代の初めと言われていますが、一般に普及しだしたのは明治に入ってからとされます。中国の温州から伝わったため、温州蜜柑と呼ばれています。以後、鹿児島県から九州、瀬戸内海を経て静岡県、そして関東地方へと拡大していきました。仲間となる温州蜜柑の品種ではポンカンやデコポン、清見、イヨカンといったものが知られています。ポンカンは、優れた香りを持ち、食味も高いとされます。静岡県産の太田や鹿児島県産の吉田が知られており、多汁で柔軟性のある肉質が特徴です。原産地はインドのスンダラと言われています。デコポンは、むきやすい皮を持っている上に、袋もそのまま食されます。清見とポンカンの交配種であるため、その芳香もポンカンのそれに良く似ています。また、強い甘味があります。清見は、柔軟性のある肉質と多汁が特徴的です。トロビタオレンジと宮川早生の雑種であるため、オレンジの香りが漂います。食味の評価は高いのですが、硬い果皮が欠点です。別名では清見タンゴールとも呼ばれています。イヨカンの香りは温州蜜柑のそれより優れ、多汁で柔軟性のある肉質となります。オレンジ及びミカン類の自然交雑により誕生したと考えられており、濃い味も特徴的です。

ウンシュウミカン/期待される効能・効果

感染症や高血圧、動脈硬化の予防。視力及び皮膚機能維持、利尿促進作用、癌抑制、便秘改善作用などがあげられます。含有される成分では食物繊維やクリプトキサンチン、テルペン、フラボノイドなどがあります。食物繊維には整腸作用や抗がん作用があるとされ、また循環器系の病気にも有用とされます。クリプトキサンチンには、活性酸素を除去する働きがあるとされ、癌抑制の働きが期待されます。黄色の色素成分でカロテノイド系に属し、老化に伴う視力低下を防ぐのに有用とされます。テルペンは芳香成分であり、ストレス解消に役立つとされますこれは興奮した神経を抑える働きがあることに由来します。フラボノイドには抗酸化作用や抗がん作用があると考えられており、脳卒中や高血圧、動脈硬化を防ぐのに期待されています。また、老化を防いだり利尿の働きもあると言われています。ポリフェノールの仲間であり、色素成分となります。