胡椒/コショウ

胡椒/コショウの概要

コショウは、加工のやり方や収穫した季節によって、ホワイト、ブラック、グリーンに分類されます。アーユルヴェーダはインドの伝統医学ですが、この領域では胡椒に血液浄化作用があると考えられています。つまり体内に蓄積した老廃物を除去し、脂肪を取り除くという考え方によるものです。漢方の領域では腹痛や下痢、消化不良、胃弱などに対して利用されているそうですが、現代の研究では脂肪組織や肝臓などに働きかけ、エネルギー代謝を高める胡椒の作用が報告されています。また、漢の時代には胡という異民族がいたそうで、ここから伝わったとされる椒(はじかみ)が胡椒の語源だそうです。しかし、インドが原産地と考えられており、奈良時代以降に日本へ伝わったと推測されています。胡椒の種類ではホワイトペッパー、ブラックペッパー、グリーンペッパーがあります。ホワイトペッパーは、ブラックに比較すると辛味や芳香性は劣ります。水に種子を浸して外側の皮を剥離し、実を乾燥させて作ります。ブラックペッパーは強い辛味と芳香が特徴で、種子が未熟な内に採取し、これを何日か発酵させて乾燥したものです。グリーンペッパーは爽快な風味が特徴で、種子が未熟なものを使います。これを酢漬けや塩漬け、フリーズドライといった形にしたものです。

コショウ/期待される効能・効果

抗菌及び殺菌作用、健胃作用、利尿作用、消化促進作用などがあると言われています。また、食欲を高めてエネルギー代謝を促したり、利尿を促す働きなどもあると考えられています。含有される成分には、芳香成分であるイソピペリン、イソシャビシン、αフェランドレン、シャビシン、βカリオフィレンなどがあります。また、癌の発生を抑えると言われている芳香成分のリモネンや強壮の働きがあるとされるαピネンなどもあります。その他、殺虫及び防腐作用、抗菌作用などがあると考えられている辛味成分のピペリンも含有されています。