麩/フの概要
精進料理の材料として僧侶が室町時代以降から使っていたと言い伝えられています。麩が持ち込まれた時期は不明ですが、中国から渡来したものと考えられています。また茶事の際に千利休が焼いたフを御菓子として使っていたと言われていることから、安土桃山時代以降に「焼フ」が誕生したものと推測されています。種類では、この焼フのほか、生、細工、竹輪などがあります。焼フは庄内ふや車麩といったものがあり、もち米粉、強力小麦粉、グルテン、膨張剤を混ぜ合わせて練り、それを焼き上げて作ります。生麩は主にもち米やグルテンなどが混ぜ合わせられており、それを蒸して作ります。養老麩やアワふ、モチふ、蓬ふなどがこれにあたります。細工ふは、様々な細工が加えられた生ふを言います。職人の手先によって作られており、高級食材としても知られています。見た目はお菓子のような感じになっています。季節感を表した梅や手毬状のものも見られます。竹輪ふは関東で広まったと考えられており、「生フ」の一つです。鍋物に使われることが多いようです。
麩/期待される効能・効果
主に蛋白源となります。含有される成分には炭水化物や脂質、蛋白質、ビタミンB1、マンガンなどがあります。炭水化物や脂質はエネルギー源ですが、蛋白質も多く含まれています。このため、胃腸が弱っている人の食事や離乳食として活用されることが多いとされます。ビタミンB1は糖質代謝や疲労回復に有用とされます。尚、種類は100を超えると言われており、色んな形状をしていて、その大きさも様々になっています。