蒟蒻/コンニャク

蒟蒻/コンニャクの概要

製粉の方法が考案されたのは江戸時代以降のことで、蒟蒻が一般に広まったのはこの頃と考えられています。しかし、日本での蒟蒻に関する記録は平安時代の書物にも見られるそうです。インドシナ半島が原産地と考えられており、日本へは朝鮮半島から古墳時代に渡来したものと推測されていますが、ハッキリとしたことは分かっていません。仲間となる種類では、白と黒の蒟蒻、しらたき、刺身蒟蒻といったものがあります。白こんにゃくは一般に水酸化カルシウムを添加して凝固させたものが出回っています。通常、皮を剥いだナマイモを利用し、これを製粉して練りこんで作られます。黒の方のナマイモは、皮付きのものが利用されます。製粉する場合は、添加するものにヒジキやアラメといった海藻類が用いられます。しらたきは別名で糸コンニャクと呼ばれているもので、コンニャクをひも状に細くしたものを指します。刺身コンニャクは、少し固めに生成されますが、これは切りやすくするためです。また、食べやすくするため、使用する凝固剤の石灰量を控えめにしています。

コンニャク/期待される効能・効果

肥満を予防したり、便秘の改善に有用とされます。また、糖尿病や動脈硬化、高血圧といった生活習慣病の予防にも役立つと言われています。含有される成分には食物繊維がありますが、そのほとんどはグルコマンナンとなります。こんにゃくはエネルギー量が低いことで知られており、構成する九割以上は水分と言われています。グルコマンナンはもともと水溶性ですが、アルカリ液を添加すると凝固します。栄養としての価値はありませんが、食物繊維そのものは高い整腸作用を呈します。また、消化されないため腸まで移動し、有害物質や老廃物、コレステロール、糖質などを自身に吸着させ、そのまま排泄される特徴があります。このため、癌や動脈硬化、糖尿病の予防に有用とされています。また、水分吸収率も高いため、排便量を増加させる働きもあると言われています。その他、腸内の善玉菌を増加させる働きもあると考えられています。