おから

おからの概要

豆乳は豆腐を作る際に出てくる摩砕(まさい)された大豆を使います。この豆乳の製造工程において出てくる搾り粕がおからとなります。熱水不溶性部分であり、大半は食物繊維で構成されます。そのため、近年では食物繊維食品としても流通しており、繊維性の触感と抱水力が特徴です。また、含まれる炭水化物のほとんどは難消化性多糖類となります。おからそのものには味がなく、調味して食されるのが一般的です。卯の花入り、卯の花和え、卯の花ずし、卯の花汁といった調理が代表的であり、これらの名称は植物のウツギに由来します。

おから/期待される効能・効果

含有される養分にはモリブデンや食物繊維、銅、カリウム、マグネシウムなどがあります。モリブデンは糖質や脂質代謝に関わっており、鉄の利用を高めます。このため、貧血防止に有用とされます。食物繊維は大腸癌を予防すると考えられており、同じ食物繊維でも水溶性食物繊維には糖や脂質の体内吸収を抑制する作用が知られています。これに対し不溶性食物繊維には腸の蠕動運動を促す働きがあると考えられています。銅は骨髄においてヘモグロビンを合成したり、鉄の吸収を促します。カリウムは細胞内浸透圧を維持する作用があり、ナトリウムと共に体液のバランスをとっています。マグネシウムはカルシウムやリンと並んで骨の構成に重要な物質となっており、他にも細胞へのエネルギー蓄積、消費といったものに関わっています。