紅花隠元/べにばないんげんの概要
若さやは初夏に収穫し、野菜として利用されます。一方、完熟種子は豆として食されます。品種では紫花豆、白花豆、大白花といったものがあり、豆の長さは2センチほどと、その大きさは豆の中でも最大とされます。中南米の高原地帯が原産地と考えられており、特に寒い地域で結実しやすい傾向があります。日本へはもともと観賞用として伝わったようで、時期は江戸時代の終わりころとされます。北海道での生産が多く、豆はいんげん豆として流通しています。花の色は朱赤で子実に黒色斑が見られますが、白色の花も存在します。野菜として若さやを用いる場合、両端と筋を取り除きます。豆は煮豆として食されます。また、甘納豆の原料にもなりますが、こちらは白花豆が用いられます。別名では花豆(はなまめ)やはなささげとも言います。
べにばないんげん/期待される効能・効果
含有される養分では、モリブデンや食物繊維、銅、カリウム、マグネシウムなどがあります。モリブデンは貧血を防ぐのに有用と考えられており、銅は鉄の体内吸収やヘモグロビン合成を促します。食物繊維は水溶性だと糖や脂質の吸収を抑えると言われています。不溶性食物繊維は腸の蠕動運動を促進させると考えられています。カリウムは細胞内浸透圧を維持したり、腎臓内部に蓄積された老廃物を体外へ出す働きがあると言われています。マグネシウムは骨の構成要素となり、その弾性維持にも働きかけると考えられています。