蕎麦/ソバの概要
食用として蕎麦の種子が用いられていたのは奈良時代以降からと考えられており、当時は粥にしたり、蕎麦メシといった形で利用していたそうです。江戸時代を迎える頃に蕎麦切りが普及しだしたものと考えられており、もともと蕎麦は中国の南側や東アジアの北側が原産地と推測されています。その後、東アジアやインドの方に伝播していったものと考えられており、十五世紀を迎える頃にはヨーロッパにおいて栽培が開始されたと言われています。仲間となるそばの種類では、北早生蕎麦(きたわせソバ)や階上早生(はしかみわせ)、信濃一号(しなのいちごう)などがあります。北早生ソバは夏のタイプの品種であり、黒褐色の粒を持っています。北海道ではこの品種がほとんどとなっています。もともと牡丹ソバから選抜されたもので、かつての北海道ではこの牡丹ソバが中心だったそうです。階上早生は黒褐色をした粒を持っており、その形状は大きくなっています。寒さに耐性があり、青森県では大正時代の初め頃から栽培されていました。信濃一号は大形の粒を実らせ、その色調は濃褐色になっています。国内では中国地方から関東において栽培されています。
ソバ/期待される効能・効果
そばには、癌の発生を抑えたり、毛細血管の働きを高める作用があると言われています。また、脳の働きを保つのを改善したり、整腸作用もあるとされます。その他、高血圧や動脈硬化の予防にも有用とされます。含有されるそばの成分では、食物繊維やコリン、ルチン、アンジオテンシンⅠ変換酵素阻害因子などがあります。食物繊維は腸内において善玉菌を増加させる働きがあると言われており、整腸作用を呈します。コリンは動脈硬化や高血圧の予防に有用とされており、他にも記憶力を高める作用があると言われています。ルチンは脳血管障害を防いだり、動脈硬化や高血圧の予防に役立つと言われている成分です。毛細血管を丈夫にすると考えられているポリフェノールの仲間です。アンジオテンシンⅠ変換酵素阻害因子は、この成分作用を抑える物質であり、高血圧の予防に役立つと言われています。