切り干し大根の概要
現在、宮城県が切り干し大根の産地となっていますが、他には徳島県や岡山県でも生産されています。大根そのものは、およそ一千年前ぐらいに中国から日本へ伝わったと考えられています。また中央アジアが原産地ではないかと推測されていますが、はっきりしたことは分かっていません。種類では、丸干し、花切り、湯がき、切干、蒸し干し、凍り、さき干し、寒干し、房割れダイコンなどがあります。丸干しだいこんは、直接生の形で乾燥させたものを言います。花切り大根は、小さく切った生のものを乾燥させたものです。湯がきダイコンは、切って湯がいた後、乾燥させたものを言います。切り干し大根(きりぼしだいこん)は、細かく削った生のものを乾燥させて作ります。蒸し干しダイコンは刻んで蒸した後、乾燥させて作ります。
切り干し大根/期待される効能・効果
切り干し大根には、便秘や貧血、味覚の機能を保つのを改善させる作用があると言われています。また、癌の発生を抑えたり、骨を丈夫にする働きがあるとされます。その他、高血圧の予防にも役立つと考えられています。含有される切り干し大根の成分には、鉄や亜鉛、カリウム、マグネシウム、カルシウムなどがあります。鉄はヘモグロビンやミオグロビンの構成成分であり、体内にはおよそ三グラム程度存在しています。酵素の構成成分であり、エネルギー代謝にも関わっています。また、酸素の運搬や細胞への酸素取り込みにも関与しています。カリウムは、細胞外液に存在するナトリウムに働きかけながら、細胞浸透圧を保っています。また、細胞内の酵素反応をコントロールする作用があり、エネルギー代謝を円滑にする働きがあると考えられています。マグネシウムはリンやカルシウムと共に骨を構成しています。また、数百に及ぶ酵素作用を補助し、エネルギー産生を円滑にする役目もあると言われています。その他、筋肉収縮、血管拡張作用、神経興奮抑制作用などもあると考えられています。