人参/ニンジン

人参/ニンジンの概要

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人参は、栄養価の高い野菜で知られ、本来高麗人参のことを言いました。現在の人参は西洋種と東洋種に大きく分けられ、さまざまな種類があります。原産地はアフガニスタンで、そこからヨーロッパへは十二世紀頃に伝わったとされ、ここで西洋種の人参が発達されていきました。中国へはアフガニスタンからシルクロードを経由して主に華北において東洋種のニンジンが発達していったとされます。この内、長根種である東洋種のニンジンが日本へ十七世紀頃に伝わったとされていて、江戸時代末期においても西洋種が長崎に渡ったとされます。尚、戦前までは赤色長根種である東洋種が主に出回っていましたが、戦後になると収穫が簡単に行える短根の西洋種が一般化され、その際、金時を除く東洋種はそのほとんどが姿を消しました。

ニンジン/期待される効能・効果

ニンジンはカロテンの含有量が非常に多く、野菜の中でもトップクラスです。カロテンは、体内で必要量だけビタミンAに変換され、皮膚や粘膜を保護したり、抗酸化性をもつため、抗ガン、老化防止に有効であると考えられています。動物実験では、にんじんに白血球を増加させる因子があるとされ、免疫力亢進に期待されるところです。また、にんじんの赤色色素はリコペンからなり、その抗酸化性に期待されています。ただし、カロテンの抗酸化性に比すると、リコペンの抗酸化力はその半分強とされます。