野沢菜/ノザワナ

野沢菜/ノザワナの概要

カブナには源助菜(げんすけな)、長禅寺菜(ちょうぜんじな)、稲こく菜(いねこくな)、鳴沢菜(なるさわな)といった種類がありますが、野沢菜は信州のカブナの仲間となります。野沢菜の起源は在来カブナと加茂カブの交雑後代によるものと考えられています。原産地は長野県の野沢であり、もともとこの村の温泉が広く知られたため、それに便乗して野沢菜も一般に出回るようになったと言われています。また、この村の住職が京都から天王寺カブの種を持ち込んで交雑後代が発生したとも言われています。野沢菜は葉が大きくなる一方で、根が大きくならないのが特徴で、カブから分化したものではヒノナと呼ばれる滋賀産のものやスグキナと称される京都産のものが知られています。多くは、加工品として漬物にされますが、干して根を食用にしたり、炒めて生葉を用いたりすることもあります。日本の三大漬け菜として知られており、広島菜や三池タカナと共に広く知られています。尚、のざわなは別名で信州菜(しんしゅうな)とも呼ばれています。

ノザワナ/期待される効能・効果

骨を丈夫にしたり、細胞の老化や血栓の発生を防ぐ働きがあるとされます。また、便秘の改善作用や癌の抑制作用、皮膚や粘膜を守る働きがあると言われています。その他、糖尿病や動脈硬化を予防するのにノザワナが役立つとされます。含有されるノザワナの成分では、食物繊維やアリルイソチオシアネート、グルコシノレート、βカロテン、ビタミンCなどがあります。食物繊維は腸管において糖類やコレステロール、有害物質が体内へ取り込まれるのを邪魔する働きがあると考えられているため、糖尿病や動脈硬化、癌の予防に役立つと言われています。また、善玉菌を腸内で増殖させる働きがあることから、整腸作用を呈します。アリルイソチオシアネートはいわゆるイオウ化合物であり、血栓の発生を防いだり、癌の予防に有用とされます。辛味成分であり、アブラナ科植物の細胞が壊れることで発生する物質です。グルコシノレートには解毒作用を向上させる働きがあると言われており、体の外に発癌物質を排泄させる機能を高めると言われています。βカロテンは体内に入ると必要量だけビタミンAに転換される成分であり、目と粘膜を守る働きや抗酸化作用があることで知られています。ビタミンCにも抗酸化作用があると共に、コラーゲンの合成に関与していることから皮膚を健康に維持するのに有用とされます。